『ザ・ムーン』 黒龍号 糞虫(クソムシ)付き 浪漫堂
箱の上ぶたに、シャチハタで「秋山」。
もし他の箱であれば、担当は「横山」さんだったりするのだろうか。
などと眺めていると、箱だけで楽しい。
シャチハタの秋山さんには内緒にしておいてほしいのだが、
箱を開封した時に小さな糞虫の体が二つに折れてコロコロ転がって出てきた。
「こりゃ大変!」
滅多に掃除しない床に尻をついて直座りの姿勢だったので、膝の上、股間、尻の周囲など、決して欠片を見逃してはならぬ、
のっぴきならい状況のなか無事二つの欠片を発見し、スーパーで買ったボンドの接着剤で糞虫(体長約3cm)を修復した。
修復のコツは、完璧を臨まずのんびり乾くのを待つこと。
黒龍号のオマケで糞虫が付いているのだが、
漫画『ザ・ムーン』のなかでの糞虫の役割は、“ザ・ムーンを動かす9人の子どもたち” を護衛することであり、
黒龍号はザ・ムーンの敵方にある。
漫画『ザ・ムーン』 著者 ジョージ秋山
(週間少年サンデー 1972-1973)
ムーンは怒りや悲しみで涙を流したり判断を迷ったり、まるで人間のように自分の感情があるようにみえるが、
ムーン(地球人製)も黒龍号(宇宙人製)も人間の命令に従って動くロボットである。
ザ・ムーンは9人の子どもたち全員の心が一つになり、9つのランプが全て点灯した時にだけ動かすことができる。
糞虫(人間)は、見た目はさておき頼りがいある凄腕の忍者で、ザ・ムーンを発明した主人の命令に忠実であり、9人の子どもたちを護り抜く。
漫画『ぼくらの』 著者 鬼頭莫宏 (月刊IKKI 2004-2009)
アニメ版 (2007年 イズミプロジェクト)
漫画『ザ・ムーン』(The Moon)からヒントを得て、一人の少女に名付けられたロボット『ジアース』Zearth (The Earth)。
「契約すれば、ロボットという絶大な力を自由にできて、地球を救うヒーローになれる『ゲーム』」。
そんな軽い気持ちで契約した子どもたち。その契約は取り消せない。
「お父さんが持ってる漫画に、やっぱり子どもたちが集まってロボットを動かすっていうのがあって、そんな感じなんだけど」(『ザ・ムーン』)
「その漫画、最後はどうなるの?」
「まだちゃんと読んでないんだ」
ジアースのパイロットとして契約した14人の子どもたちが、“自分たちの地球”を守るため、一人ずつ順番に選ばれ、次々と現れる”別の地球”のロボットと一人で戦い、そして勝つ。
戦った数だけ、ジアースの顔にある14の光が一つずつ消えていく。
「あたし達はそんなにいっしょに長くいたわけじゃないし、
別にまとまっているわけじゃないけど、
でもこんな状況だから、
ウソでもいいから一体感が欲しいよね」
「ぼくら、」「ぼくらの、」
「ぼくらの ー」。。。
「その漫画、最後はどうなるの?」
『糞虫』にそっくりな名前の『コエムシ』(肥虫)は、ジアースのマガジンに装填された子どもたちの戦いを一つ一つ、見届けていく。
そして、すべてを見届けたコエムシが、“次の地球での引継ぎ戦“を担うパイロットとに選んだのは誰だったのか?
「男の子の夢、ってやつだからよ」
「・・・・・」
「ジアース、発進!」
「俺、アニメじゃずいぶんヒドイ奴だけど、
漫画じゃけっこうイイ奴なんだぜ!」
「わたしはアニメじゃ全然目立たない役だが、
漫画じゃけっこうオイシイ役なんだぞ!」
二人もまた、「ぼくらのー」。
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