新橋人形の館 館主の日記

燃えサントラ&泣きロック酒場 BAR 新橋人形の館 館主の日記です。

身長約4センチのザ・ファンクス ドリーとテリー / パラダイス・アレイ

   

      プロ格ヒーローズ ザ・ファンクスフィギュア

         ドリー・ファンクJr.テリー・ファンク 

 

   1969年12月2日  大阪府立体育館  NWA世界ヘビー級選手権

    『ドリー・ファンク・ジュニア VS アントニオ猪木

   翌日のカードは、

       『NWA王者 VS ジャイアント馬場

 

        今日、この試合でドリーに勝てば、

     明日、宿敵ジャイアント馬場との一戦が実現する!

  その一念で、猪木はカミカゼになった。

 

 ノーフォールのまま60分、時間切れ引き分け。

 熾烈を極めたこの名勝負は、日本マット史に永久に刻まれた。

 しかし、試合後にドリーの父であるドリー・ファンク・シニアが、

 猪木をカミカゼと喩えたのは決して褒め言葉からではなかった。

 

 猪木は左手中指を骨折したままの状態でこの試合に臨んでいた。

 猪木は骨折した左手中指にバンテージをした状態でリングへ上がった。ドリーはその指を遠慮なく攻めた。ねじりあげ、コーナーにぶつけ、ふんづけた。

 この一戦のためになら大怪我をかえりみない、その猪木の無鉄砲さにあきれて、シニアは「カミカゼ」と皮肉ったのだ。

 

 それが日本のプロレス、それが闘魂の源流

 “爆弾小僧” ダイナマイト・キッド(直訳!)が著書『ピュア・ダイナマイト ダイナマイト・キッド自伝』の中で、「どこで試合をするのが好きだったかと聞かれれば、それは日本だ」と言ってくれた日本のマット。「試合の質の高さのみならず、レスラーの水準の高さ、ビジネスに対して抱いている誇り、どれをとっても素晴らしくまさにプロフェッショナルだった」と言ってくれた日本のプロレス。

 そのプロフェッショナルとは、われわれ観客である日本人が期待しているもの、それに応えるためのものに他ならない。

 

     バンテージをしていれば、当然そこを攻められる。

     猪木は承知している。ドリーはそれを承知している。

         相手があってこそのプロレス。

     ドリーは攻める、猪木は受ける、そこに光が生まれる。

        二人の「プロレス」に他ならない。

 

 リングの上で選手が互いを照らし光らせ合うこと、そして、観客が期待する伝説の試合を紡ぐこと。そのために受ける、攻める、互いに危険な技のために体を張る。

 試合後「イッツ・クレイジー」と呆れる父親に、ドリーは「ノー」と返す。

「猪木はカミカゼなんかじゃない。テキサス人以上のガッツマンだ」と、猪木に最大級の賛辞を送った。まさに、ドリーあってこその名勝負。

 そんなナイスガイ、“テキサスの若馬” ドリー・ファンク・ジュニア自身が、日本のプロレス界における闘魂の源流の体現者の一人に他ならない。

 

 若馬ドリーの弟 、“テキサスの荒馬” テリー・ファンクのお茶目でクレイジーなエピソードは、キッドの『ピュア・ダイナマイト』の中にイロイロ出てきてオモシロイ。

 テキサスのリング興行が経営不振の時は、何とか観客を引きつけるために「来週はグリズリーと闘うぞ!」と宣言し、観衆は大喜び。だがその話を聞きつけた州の競技委員会から、グリズリーと会場内で闘うことを禁止されてしまった。テリーは考えた挙げ句、試合当日、何とグリズリーを白いペンキで全身真っ白に塗ってしまった。そして観客に「グリズリーを連れて来ることはできなかった。だが安心してくれ。代わりに北極熊を連れて来たぞ!」と説明してのけた。

 また、テリーは自分がどれほどシルベスター・スタローンと仲が良いかという話をとくとくと相手に聞かせてから、「スタローンが新作でボクサー役を探している。お前なら適役だ」とデタラメを言ってその気にさせ、キッドやダニー・スパイビーらをハメては大喜びしていたらしい。

 

 実際、テリーはスタローンと仲良しでしょうねっ👍と、憶測を呼ぶ(笑^o^)映画がある。

 ニューヨークの裏通りで育ったイタリア系三兄弟が、プロレスに夢を賭ける物語。

 

  映画『パラダイス・アレイ』(1978)   監督 シルベスター・スタローン

 出演/シルベスター・スタローン、アーマード・アサンテ、テリー・ファンクドリー・ファンクJr.

 三男坊の日本語吹替え/佐山サトル(初代タイガーマスク

   

 「ドリーVS 猪木戦」で、ドリーのセコンドについていたディック・マードックもレスラー役で出演しているはずなのだが、、、どこだっ⁉︎ ʘʘ

 (も一回みるのが面倒臭くなったので、DVDジャケ撮影で済ませています)

 やっぱアーマンド・アサンテかっこええ、、、(裏ジャケに映っています)

 

   

(ついでに『味のプロレス』/著者 アカツキ と並べて置きたい『泣けるプロレス』/著者 瑞佐富郎 のジャケです)

 

 身長約4センチの星野勘太郎さんは、まだ館主宅郵便受けに届いていません。無事のご到着、お待ちしております。

 

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