新橋人形の館 館主の日記

燃えサントラ&泣きロック酒場 BAR 新橋人形の館 館主の日記です。

八つ墓村 多治見要蔵 可動フィギュア / 丑三つの村

    figma 八つ墓村 多治見要蔵』 ノンスケール 可動フィギュア

   

 

  映画『八つ墓村横溝正史原作 / 野村芳太郎監督(1977年公開)

   

   

 

 狂気に憑りつかれた多治見家先代当主、「多治見要蔵」を立体化!

①表情は、狂気をたたえた「無表情顔」と、不気味な「ニヤリ顔」をご用意。
もちろん「日本刀」と「猟銃」が付属。

③スムーズ且つキチッと決まるfigmaオリジナル関節パーツと、可動支柱付きのfigma専用台座。

 以上、商品説明に溢れるサービス精神に、館主も「ニヤリ顔」

 

   

 

       では、さっそくいぢってみよう!

 

  医学の常識を覆す、肘・膝・股関節の軟らかさ!

 “ニヤリ顔”でいぢる館主のわがままポージングに応え、辛抱強く、身体能力の限界を超えた無理な体位に耐え、ポキっと折れず・ペコっと倒れず!

 

    触れる、いぢれる、多治見要蔵 イコール 山崎努

 

   

    非常用電灯の前でポーズを決めるクールな多治見要蔵。

 

    「まあ皆さま方よ、今に見ておれでございますよ」

   

  大量殺人という手段で、村人達との無理心中を図った青年の物語

    映画『丑三つの村(1983年公開田中登 監督)

 

 八つ墓村は、1938年(昭和13年)に起きた津山三十人殺し事件」をモチーフにしていることで有名だが、あくまで血縁関係に起因する呪縛(“祟り”)という設定と、殺人鬼と化した際の多治見要蔵の“出で立ち”によるもので、物語は全く別ものだ。

 

”出で立ち”とは・・・

 牛の角のように懐中電灯を特製の鉢巻で頭の左右につけ、胸には自転車用ナショナル電燈のバンドライトを下げた。

   

   ヒントとなった漫画雑誌『少年倶楽部』(昭和12年12月号)の

          ”珍案歩哨”という挿絵

   『津山三十人殺し七十六年目の真実』 著者/石川清 より

 

 古尾谷雅人が主演した丑三つの村では、かつては村一番の秀才として幼少期にもてはやされた青年が、村で孤立し自尊心を破壊され、猟奇的な大量殺人に走り自決するまでの経緯が、より実話に近しい一つの青春物語のタッチで描かれている。

 祖母の過保護、長子であるが所以の高い自尊心と内向性、夜這いという大らかな性の風習とのアンバランス、肺病の発覚によって村中に芽生く家系そのものへの偏見と差別、徴兵検査丙種合格(事実上不合格)の屈辱、手のひらを返して蔑み嘲笑する女たち。

 閉塞された村社会で青年は絶望し、怨恨と復讐の鬼へと変貌を遂げていく。

 

   

   丑三つの村』と言えば、「田中美佐子が可愛い!」である。

 

 映画では青年の遺書の文言にあるように、「後に遺される祖母が不憫だから、村人よりまず最初に愛する祖母を殺害する」それを理由とした台詞があるが、

 実は、疎ましい祖母の存在、青年の成長を邪魔した祖母の過干渉、その根をまず断ち切ることが目的だったのではないか・・・。

 

   

  山崎努古尾谷雅人が共演した 映画『スローなブギにしてくれ』

               (1981年公開/ 藤田敏八監督)

 

 30年ほど前、電車に乗って横を向いたら古尾谷雅人さんが吊革に掴まっていた。

 同じくらい昔、電車のドア脇に立っていたら正面からケント・デリカットが乗ってきた。

 

   

 同「津山三十人殺し事件」を題材にした 山岸凉子の漫画『負の暗示』

 長子であること、少しばかり勉強ができ、またやや病弱であったことから、過保護な祖母に溺愛され、いつでも自分が他人より優先されるべきである、自分が一番で当たり前である、として育てられた少年。

 やがてその”絆し(ほだし)”が生む、他人より自分が劣る事実は受け入れない、他人の前で恥をかいたり叱責される事に敏感が過ぎる、内向的で過剰なプライド。

 狂気を育むそんな『負の暗示』は、私の心の中にも存在する。

 

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